JR西日本のクモハ115形1600番代(クモハ115-1659)
一昨日は運転台撤去改造車(キハ48形700番代)をアップしましたが、今回からは先頭車化改造車についても順次写真を追加していこうと思っています。
先頭車化改造車の中には、個性があふれ出た、趣味的に見ても楽しい車両がいます。
列車増発のとき、長大編成を短縮し編成本数を増やして対応することがありますが、この場合、どうしても先頭車が不足します。特に国鉄時代の車両は、最短でも4両編成、一般的に6〜12両を基本編成としていたため、短編成化に対応するには先頭車化改造が不可避でした。
国鉄末期は先頭部ブロックを切り継くブロック工法による先頭車化改造車が主流で、低コストな改造方法として一時代を築きました。民営化以降もさまざまな低コスト改造法により先頭車が生まれましたが、JR西日本は国鉄時代には考えられないような形態の車両を誕生させています。
今回は岡山電車区(岡オカ)のクモハ115-1659です。
クモハ115-1659(岡オカ) 2009年5月16日 琴平駅
写真のクモハ115-1659は2004(平成16)年に後藤総合車両所でモハ115-1059を改造した車両で、このほかにモハ115-6553・1063・1111を種車としたクモハ115-1653・1663・1711の3両も登場しています。
115系電車 4両編成の中間電動車(モハ115形1000番代)に運転台を取り付けた車両ですが、ブロック工法ではなく種車の構体を活用して改造しているため切妻貫通形になっています。この先頭車化改造によって編成両数が4両から3両に短縮され、余ったクハ115形1100番代は下関地域鉄道部(広セキ)の初期車置き替えに回されました。
種車となったモハ115形1000番代はこのような形態の車両です。新潟色に塗色変更され、Hゴムが黒色化されていますが、いまでも屋根布が残っています。
モハ115-1006(新ニイ) 2010年7月7日 吉田駅
参考までに比較的原形のイメージを残している高崎車両センター(高タカ)のクモハ115形1000番代をアップしますが、115系の先頭車と言えばこのような姿を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
クモハ115-1030(高タカ) 2010年10月20日 横川駅
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