令和2年7月豪雨で人吉駅に封じ込まれている元「なのはなDX」指定席車の キハ220-1102
ダイヤ改正前日にお別れ運転(ラストラン)が行われることが多いのですが、長崎本線(諫早〜長崎間)・大村線などで使用されていた佐世保車両センター(崎サキ)のキハ200系は転属の都合で一足早く昨日(3/11)長崎地区から引退しました。
佐世保車セにはキハ200系が12両配置されていましたが、既にキハ200形550・1550番代(ロングシート改造車)の4両(2両編成2本)は鹿児島車両センター(鹿カコ)に自走回送され、ラストラン編成で使用された キハ200-12・1012、キハ220-209・1101 の4両も大分車両センター(分オイ)に向かったそうです。
残るはハウステンボス色の キハ200-14・1014 と キハ220-207・208 の4両ですが、こちらは熊本車両センター(熊クマ)に転属となるようです。
明日(3/13)のダイヤ改正に間に合うように転属するなど慌ただしいJR九州のキハ200系ですが、令和2年7月豪雨により人吉駅で冠水してしまった キハ220-1102 はそれ以来時が止まったように駅構内に取り残されています。
同車は駆動用機関(エンジン)まで水没したため動けなくなりましたが、冠水したもう1両の キハ140 2039 が自走可能だったため機関庫内まで移動し雨風がしのげるようになりました。
肥薩線八代〜人吉〜吉松間は被害が大きく復旧の見込みが立っていないので、陸送で救出する話しが出るまではこのままの状態が続きそうです。
キハ220-1102(熊クマ) 2020年4月17日 白石駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
2004(平成16)年3月の九州新幹線開業にあわせ、指宿枕崎線の特別快速「なのはなDX」の指定席車として整備された キハ220-1102。
従来の転換クロスシートから木製背ズリの回転クロスシートに換装され、車体中央部の両開きドアを廃止して展望スペースに改装されています。
2011(平成23)年3月改正で古巣熊本に戻って黄色から赤色の車体に戻りましたが、特別感溢れる内装は「なのはなDX」時代のままです。
2016(平成28)年3月改正からキハ40形との共通で肥薩線運用に入るようになり、途中駅でゆっくり形式写真が撮れるようになりました。
「なのはなDX」時代の2007(平成19)年4月にバリアフリー対応の大形トイレが設置されたので、トイレ側をずっと撮りたいと思って何度か肥薩線を訪れましたが、いつも空振り。
ようやく撮れたのが令和2年7月豪雨の約3ヶ月前。
このまま廃車にならないといいのですが…
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