鉄道ファン6月号で“721系 全形式全番代 (3)”を執筆しました(写真は クハ721-5002)
金曜日(4/19)に“721系 全形式全番代 (3)”の執筆を担当した 鉄道ファン2024年6月号(No.758)が発売されました。
鉄道ファン2024年6月号(No.758)
約15年間にわたって断続的に増備された721系を扱った“721系 全形式全番代”シリーズの第3回。
今回が最終回となります。
第3回は、2003(平成15)年に落成した4100・4200・5000・5100・5200番代を採り上げました。
3+3両編成で「エアポート」運用に就いていた721系1000番代(6・7次車)を6両固定化するために新製された8次車と、編成組み替えの際に8次車と車両番号を揃えるために改番された6・7次車のすべてです。
8次車投入時に1000・2000番代の3両編成8本を6両編成7本と3両編成1本に組成変更した関係で、形式ごとに4100・4200・5000・5100・5200番代の意味合いが異なり、これらの番代は8次新製車と改番車が入り乱れた状態になっています。
組成変更のときにどのように組み替えられたが分かるように、今回はいつもより大きめの編成変遷図を入れました。
そのイラストを見れば、改番前の1000番代(6・7次車)と8次新製車、改番車の関係がよく分かると思います。
また、今回は基本的に乗客のいない形式写真を掲載したので、全体的にスッキリした印象の誌面となりました。
発売日を少し過ぎてしまいましたが、書店に 鉄道ファン2024年6月号(No.758) がありましたら、手に取っていただけると嬉しいです。
* * *
2003(平成15)年に「エアポート」編成をすべて6両固定化するために、721系1000番代(6・7次車)の編成組み替えが行われました。
これは3+3両編成で運用されていた721系1000番代(6・7次車)の中間先頭車を活用したもので、このときに中間車のみの8次車を新製して、3両編成8本を6両編成7本と3両編成1本に組み替えました。
組み替え後の編成のM車を1000番代を改番した6両編成4本を4100・4200番代に、そして、8次車のM車を組み込んだ6両編成3本を5100・5200番代に整理しました。
しかし、1本だけは6両化せずに8次車のM車を組み込んで3両編成に組み直したため、異端児の5000番代という変わりものが誕生してしまいました。
EF65 1084(新) 2015年10月20日 蘇我駅
上の編成変遷図をクリックすると大きく表示されます。
721系は登場以来、番代区分の付番方法が揺らいでいますが、5000番代の3両編成は車両の向きを無視して1つの区分にまとめているので、編成端のクハ721形2両は同じ5000番代なのにまったくの別仕様…
苫小牧・滝川方の クハ721-5001 は1000番代を改造した奇数向き先頭車(Tc1)。
いっぽう、小樽方の クハ721-5002 は2000番代を改番した偶数向き先頭車(Tc2)。
もちろん、両者は前面スカートのジャンパ連結器栓受の切欠きの位置が違います。
国鉄末期の115系1000番代のときから、方向転換が不可能な先頭車は車両の向きによって番代を区分してきましたが、クハ721形5000番代はかなり大雑把…
JR北海道は民営化されているので国鉄時代の慣例にとらわれる必要はありませんし、全国的な転配もないので好きに番号を振ればいいと思います。でも、一貫性は欲しいですね〜
このような背景があるので、“721系 全形式全番代 (3)”ではクハ721形5000番代を1両ずつ2つの項目に分けました。
あと、同じ外観を持っているクハ721形4100・4200・5100・5200番代とは被写体の向きが被らないようにクハ721形5000番代の写真選定を行いました。
そのため、きれいな構図で撮影できたこの写真は掲載できませんでした。
ということで、今回は小樽駅の留置線で撮影した クハ721-5002(札サウ)をアップしたいと思います。
クハ721-2006 を2003(平成15)年に改番した偶数向き制御車(Tc2)です。
クハ721-5002(札サウ) 2014年5月15日 小樽駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
同時期に改番された6両編成車のクハ721形4200・5200番代と基本的に同一仕様でしたが、2013(平成25)年に前位客室2位寄りの1人掛けシートを撤去して避難はしごを設置したため、座席定員が1名少なくなっています。
クハ721-5001 にも避難はしごが設置されていますが、車いすスペースがないので座席配置が少し異なります。
クハ721形5000番代の平面図
室内配置図を並べてみると、設備の違いがよく分かりますね〜
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