辰野線の クモハ123-1 (2)
今回も2013(平成25)年3月改正で引退する車両をアップします。
「スーパーひたち」の651系電車はまだ撮り直したい車両があるので、ダイヤ改正前にもう1回水戸地区に行きたいと思っていますが、同改正で引退予定の松本車両センター(長モト)のクモハ123-1については一昨年の出撃で満足いく写真が撮れたので、これでヨシとします。
もう少し引きが取れて、手前にホームがなければ最高ですが、駅ホームでの撮影ではこれ以上の条件は望めないでしょう。
クモハ123-1(長モト) 2011年6月11日 小野駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
公式側(4位側)を撮影した写真はこちらにあります。
後位妻面(3位側)に5つの銘板が取り付けられていますが、右側の縦4つは上から順に、「JR東日本」「近畿車両 昭和53年」「日本国有鉄道 長野工場 昭和61年改造」「JR東日本 長野工場 平成2年改造」。尾灯下部の1枚は「JR東日本 長野総合車両所 平成5年改造」です。
クモハ123-1 の車両履歴は銘板の数ほど複雑ではなく、種車は1978(昭和53)年に近畿車輛で製造された1M方式・両運転台付きの荷物車 クモニ143-1 です。
1986(昭和61)年10月に長野工場で改造された車両で、1986(昭和61)年11月改正前から辰野〜塩尻間の区間列車(通称、辰野線)で運用開始されました。
このとき、国鉄の新性能電車として初めての単行営業運転が始まりました。いまでは当たり前のことですが…
登場当初は非冷房車・非ワンマン運転対応車で、クリーム10号に緑14号の帯を配した快速「かもしか」用の169系に準じた塗色でした。
モノクロ写真ですが、このような塗り分けで登場しました。
クモハ123-1(長モト) 1988年8月4日 塩尻駅
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この写真は民営化後に撮影しているので、一番上の銘板が「日本国有鉄道」から「JR東日本」に取り替えられています。
でも、なぜかクリーム色でした。
銘板の数はまだ3枚で、クモニ143-1 から クモハ123-1 に改造された車両に見合った枚数でした。
1990(平成2)年3月改正でワンマン運転が開始されたため、同年、ワンマン運転関連機器が設置され、運転台側面の2・3位端部に小窓が取り付けられ、外部塗色が現在と同じ白色・ローズピンク系のものに変更されました。
このとき、「ミニエコー」のヘッドマークは昔ながらの引っ掛け式から楕円形の電照式に改造されました。
民営化以降は寒冷地向けの車両についても冷房改造が進められたため、1993(平成5)年に集約分散式の冷房装置AU712が2台設置され、冷房用電源として屋根上に静止形インバータ装置(SIV)が取り付けられました。「JR東日本 長野総合車両所 平成5年改造」の銘板はこの改造のものです。
その後、松本地区に1M式のE127系100番代が投入されましたが、辰野線の クモハ123-1 は置き替えられなかったので、北陸新幹線の金沢延伸開業までは安泰かと思っていました。
でも、首都圏から追い出された211系が長野地区に転用され、車両に余裕が生まれるようになるので、長野地区で211系がデビューする2013(平成25)年3月改正を機に クモハ123-1 が淘汰されることになるようです。
荷物電車時代の窓割りが残る車両もあと僅かで置き替えられてしまうのですね。仕方のないことですが…
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