AU712搭載のクハ115形1000番代(クハ115-1051)
今回はタイトルの通り集約分散式冷房装置AU712を搭載した新潟色の クハ115-1051(新ニイ)です。
115系は国鉄時代に製造された近郊形車両ですが、1973(昭和48)年以降に製造された車両は冷房装置付きで落成しました。
しかし、投入線区の関係で寒地向け1000番代の一部と身延線用の2000番代については非冷房車で落成しましたが、あとで冷房化するのが楽になるように集中式冷房装置 AU75 を取り付けるための準備工事がなされていました。
時代は変わり1990年前後になると、ローカル運用の115系にも冷房が必要という流れになり、新潟・長野地区の1000番代非冷房車についてはAU75が取り付けられました。
しかし、初期形車両と連結された1000番代先頭車については、初期形車両が冷房搭載を前提とした設計をしていなかったため冷房化工事が後まわしにされました。
編成単位で保守管理するため、比較的新しかった1000番代先頭車が非冷房のままにされた、ということです。
JR東日本になってからは、初期形車両(冷房化対象車)については構体補強のいらない集約分散式冷房装置(AU712)で冷房化する方針になったので、これらの編成に組み込まれていた冷房準備車のクハ115形1000・1500・2000・2100番代についてもAU712が取り付けられました。
この結果、AU75を取り付けることを前提とした屋上中央部の塞ぎ板の前後にAU712が付くという、不思議な外観の車両が数両誕生しました。
クハ115形1000番代についてはこのような冷房化工事が実施されたのが クハ115-1051 だけでしたので、1両のみの珍車となってしまいました。
クハ115-1051(新ニイ) 2010年11月24日 新津駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
コメントの更新情報
トラックバックURL: https://www.train-books.net/jre_kuha115-1051/trackback/