定尺レール輸送車 キヤE195形1100番代の量産先行車(キヤE195-1101)
JR東日本にも、トラックのような長い荷台をもった車両がいます。
レールセンターから各地の保線基地まで交換用レールを輸送するための工臨気動車、キヤE195系です。
現在は、交換用レールを輸送するために電気機関車とディーゼル機関車、レール輸送用貨車(長物車)が使用され、JRグループの中で最長の営業路線を有するJR東日本はレール輸送用貨車だけでも150両以上が在籍しています。
機関車と貨車はいずれも国鉄から引き継いだもので、製造から40年以上も経過しているため老朽化が深刻な問題です。
2008(平成20)年、JR東海はレール輸送用気動車(キヤ97系)の開発して機関車とレール輸送用貨車を淘汰していたので、JR東日本も同社のキヤ97系をベースとしたキハE195系を投入することを2017(平成29)年9月に発表しました。
2017(平成29)年度に150mロングレール輸送用(ロングレール車)と定尺レール輸送用(定尺レール車)の2種類の量産先行車が1編成ずつ日本車両製造で製造され、小牛田運輸区(仙ココ)に配置されました。
今回は、2両編成で運用される定尺レール車の量産先行車(ST-1編成)の キヤE195-1101 をアップしたいと思います。
JR東海のキハ97形100番代(Mzc2)をベースに耐寒耐雪構造を強化し、JR東日本仕様の保安装置に変更した車両です。
キヤE195-1101(東オク) 2020年7月3日 尾久駅
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落成以降、空車での性能試験やレールを積載した状態での性能試験、乗務員訓練などが実施されていましたが、本格的な運用開始に備えて2020(令和2)年4月から量産車の製造が開始されました。
昨日(1/6)も日本車輛製造(愛知県豊川市)から尾久車両センター(東オク)まで甲種輸送されましたが、これで定尺レール輸送用のキヤE195形1000・1100番代は出揃ったようです。
鉄道ファン2020年2月号(No.718)の“JR車両データバンク”によると今回アップした キヤE195-1101 のST-1編成は5月16日付で小牛田から尾久に転属したので、仙台レールセンター(仙台市宮城野区)から各保線基地までレール輸送する小牛田車は6編成(ココST-2〜ST-7編成)、越中島レールセンター(東京都江東区)からレール輸送する尾久車は17編成(オクST-1・ST-8〜ST-23編成)という布陣になりました。
鉄道ニュースによると、陸前山王〜山形間でキヤE195系によるレール輸送が始まり、一方で仙台レールセンター(岩切駅常備)の定尺レール輸送車 チキ6000形が郡山総合車両センターに回送されたようですので、ダイヤ改正を待たずにキヤE195系の運用が開始されたようです。
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