飯田線の両運転台車 クモハ119-5102
今回で飯田線ネタは最後です。
飯田線は1980年代になっても戦前製の旧形国電が主力形式の路線でしたが、1982年になってようやく旧国置置き替えのために投入されたのがこの3月に引退となる119系電車と郵便荷物合造車のクモユニ147形です。
残念ながら世代の関係で飯田線詣には間に合いませんでしたが、個性的な車両でにぎわっていた路線に廃車発生品を多用した新車が入ってくるということで119系は相当嫌われたと思います。
119系電車は1982・1983年度の2年間でクモハ119形(Mc):33両とクハ118形(T’c):24両の計57両が投入されましたが、この時点では Mc+Mc+T’c の3両編成9本と Mc+T’c の2両編成15本の2種類が組成されていました。
119系はすべて片運転台車両でしたので、2〜5両編成で飯田線内を中心に運用されましたが、1988(昭和63)年になって、3両編成からクモハ119形を1両を抜き出して単行運転が可能な両運転台車に改造されました。この改造で誕生したのがクモハ119形100番代です。
クモハ119形はもともと前後非対称の3扉車体で前寄りに扉位置がズレた車両でしたので、両運転台になって窓割りがさらに個性的になりました。しかも1形式に片運転台車と両運転台車が混在するという珍しい形式になりました。
さらにローカル線用車両にも冷房化が進められたため、DC-DCコンバータ給電によるインバーター制御方式の冷房装置を搭載して5100番代に改番されました。
0番代から100番代への改番は元番号に関係なく改造順でしたが、冷房化時の改番は元番号に5000をプラスしています。
クモハ119-5102(海カキ) 2011年11月5日 水窪駅
パンタグラフ側から撮影できたら0・5000番代との違いがよく分かると思いますが、この5100番代には写真右側にも乗務員扉が設けられています。
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