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「ワイドビューひだ」に連結されているパノラマ形グリーン車(キロ85-5)

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日本政府観光局によると、今年(2020年)4月の訪日外国人客は前年同月比99.9%減の2,900人だったそうです。

1964(昭和39)年の統計開始以来 1万人を割り込んだのは初めてということで、日本政府が掲げていた2020(令和2)年に4000万人の目標は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大のため一気に吹き飛び、これにともない国内のインバウンド需要も消滅してしまいました。

 
多くの国で外出禁止や海外渡航制限が実施されており実質的な鎖国状態が続いているので、しばらくはインバウンド需要は消滅したも同然の状況に陥っています。

そのため、JR各社でも外国人観光客が多い特急列車はほとんどが空気輸送となるなど厳しい状況となりました。

 
271・281系「はるか」を実際に見て空港アクセス特急がかなり危機的状況にあることが分かったので、このままではJR特急全体が運休になりかねないと思い、HC85系への置き替えが発表されている特急「ワイドビューひだ」のキハ85系を撮っておこうと思い、3月30日にクルマ遠征で美濃太田まで行ってきました。

その日の「ワイドビューひだ」はどの列車も乗客がほとんどいない空気輸送だったので、夕方まで滞在しなくてもキハ85系の各形式の撮り直しができました。

 
今回はそのときに撮影した1枚、「ワイドビューひだ」の富山編成に連結されている キロ85-5(海ナコ)をアップしたいと思います。

 
キロ85-5

キロ85-5(海ナコ)  2020年3月30日 美濃太田駅

上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。

 

パノラマ形グリーン車のキロ85形は特急「ワイドビュー南紀」用として1992(平成4)年1・2月に製造されました。

「ワイドビューひだ」用として投入された中間車キロハ84形よりも豪華な仕様のグリーン車で、座席配置は通路をはさんだ1+2列のゆったりした3列構成で、シートピッチもキロハ84形の 1,160mm から 1,250mm に拡大されました。

当初は「ワイドビュー南紀」の紀伊勝浦方に連結され、運転席越しに青い海が広がる熊野灘の眺めを楽しめましたが、2001(平成13)年3月ダイヤ改正で「ワイドビュー南紀」のリストラが敢行されてグリーン車付きの4両編成からグリーン車なしの3両編成に変更されたため、キロ85形は「ワイドビューひだ」の富山編成に連結されるようになりました。

その後、「ワイドビュー南紀」のグリーン車は復活しましたが、中間車のキロハ84形が連結されたため、キロ85形が同列車に戻ることはありませんでした。

 
次期特急車両のHC85系が高山本線で試験走行を行っていたので遠征時に目撃しましたが、パッと身の印象では前面展望が楽しめるような客室ではないようでした。

試験走行はブラインドを下ろしていたので客室内の様子は窺えませんでしたが、公式発表の写真を見る限りではキハ85系のようなセミハイデッカー構造ではないようなので、列車名の“ワイドビュー”に相応しい客室構造ではないようです。

 
となると、HC85系の営業運転が開始される2022(令和4)年度には列車名から“ワイドビュー”が取れて、キハ82系時代に馴染みだった特急「ひだ」「南紀」が復活するかも知れませんね〜

さて、どうなるでしょうか…

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