特急「ひたち」「ときわ」で活躍するE657系の品川方先頭車(クハE656-1)
3月16日に発生した地震の影響で、列車本数を減らし最高速度を落とした臨時ダイヤで運転されていた東北新幹線が、5月13日(金)から通常ダイヤでの運転に戻りました。
この地震で、東北新幹線「やまびこ223号」が福島〜白石蔵王間で脱線し、この他にも橋脚などに大きな損傷が見られたことから、地震直後から一部区間で運転を見合わせていました。
在来線の方が復旧が早かったことから迂回輸送が始まり、東北本線では「臨時快速」が郡山〜仙台間(E653系)と仙台~一ノ関駅間(キハ110系・701系)で設定され、常磐線経由でも品川~仙台間を結ぶ特急「ひたち」の列車のいわき~仙台間または原ノ町~仙台間が「臨時快速」として運転されました。
この他にも、新潟〜酒田間の特急「いなほ」が秋田に延長され、酒田〜秋田間のみ「臨時快速」とした秋田新幹線の救済列車も運転されました。
その後、東北新幹線の不通区間は徐々に短縮され、4月14日に東北新幹線は全区間で運転が再開されました。
しかし、最高速度を160km/h程度に落とした区間があったため、所要時間は東京〜仙台間で約30分、東京〜盛岡間だと約1時間も長く、列車本数も通常の8~9割程度に抑えた臨時ダイヤでの全線復旧でした。
やっとこれで東北新幹線系統は完全復旧しました。
日本列島は地震列島でもあるので、いつどこで大きな地震が来るか分かりません。
普段から災害に対する準備をしておきたいものですね〜
* * *
ということで、今回はE653系とともに東北新幹線の救済列車として活躍した車両をアップしたいと思います。
特急「ひたち」「ときわ」で活躍しているE657系の品川方先頭車のトップナンバー、クハE656-1(水カツ)です。
クハE656-1(水カツ) 2020年7月11日 牛久駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
E657系は仙台方に1ヶ所だけ出入台を設けてドア位置を揃えていますが、当形式のみドア配置を均等にするため客室の前後に出入台を配置しています。
クハE656形は仙台方のクハE657形と異なりトイレ・男子小用トイレ・洗面所も後位車端部に設置しているので、クハE657形よりも座席4列分も客室が狭く、定員も44名と少なくなっています。
また、スカートの形状もクハE657形とは異なり電気連結器の取り付けが考慮されていないので、連結器下部に切り欠きの塞ぎ板がなくスッキリした形状となっています。
しかし、2015(平成27)年度に、踏切事故などによる前面破損対策としてFRP製のマスクを前面に取り付ける強化工事が実施されたため、写真のようにコロナ禍を象徴するような風貌になってしまいました。
仕方ないとはいえ 登場当時はスッキリしていただけに残念です…
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