3月ダイヤ改正で定期運用を失う783系5両編成のクロハ782形0番代(クロハ782-3)
昨日(2/25)、発売されたばかりのJR時刻表3月号をパラパラ読みながらダイヤ改正後の特急列車を確認してみましたが、南九州地区で細々と活躍していた783系の5両編成がなくなっていることに気付きました。
JR時刻表 2021年3月号
“ハイパーサルーン”の愛称を持つJR九州の783系。
特急「みどり」「ハウステンボス」で 4+4両の併結運用が組まれるなど 今でも独特の存在感を放っていますが、九州新幹線博多〜新八代間の開業の影響で「かもめ」運用から撤退した5両編成は「にちりん」「ひゅうが」「きりしま」に転用されました。
この転用劇によりJR九州の485系は淘汰され、同社管内の特急列車はすべてJR化以降の車両に統一されました。
日豊本線系統の特急列車の一部を担ってきた“ハイパーサルーン”こと783系の5両編成(ミフCM1〜CM5・CM34編成)ですが、コロナ禍の影響で鉄道を使った中長距離の移動が激減したため、特急列車の減便で浮いた783系の運用分が787系に振り替えるられることになってしまいました。
特に「ひゅうが」「きりしま」は利用客が少ない区間を結ぶ特急列車なので、ワンマン対応で4両編成の787系に集約した方がいいと判断したのでしょう。
すでに世界はアフターコロナを見据えて動き始めていますが、鉄道利用客数が以前と同レベルまで戻るかどうか分かりません。
または、今まで「ひゅうが」「きりしま」の本数運転が利用客数に対して多かったので、この機会に減便を決断した可能性もあります。
JR九州の特急列車は長崎新幹線(九州新幹線西九州ルート)武雄温泉~長崎間の開業まで大きな動きがないと思って撮影計画を立てていただけに、こんどのダイヤ改正の動きには驚きました。
特に、モハ783形0番代とクロハ782形0番代は5両編成のみに組み込まれている区分。
モハ783形0番代は「かもめ」時代に撮っていたと思いますが、デジタル一眼レフカメラで撮り直ししておきたかったんですよね…
クロハ782形0番代については一昨年(2019年)の今ごろに撮影していましたので、今回は「きりしま」で活躍している現在の クロハ782-3(本ミフ)をアップしたいと思います。
クロハ782-3(本ミフ) 2019年2月27日 鹿児島中央駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
783系のグリーン普通車(Thsc)であるクロハ782形は、非貫通形の基本番代(0番代)しか新製されませんでした。
「有明」「スーパー有明(のちに『ハイパー有明』に改称)」と一部の「かもめ(のちに『ハイパーかもめ』に改称)」に充当されていた時代の話しです。
1992(平成4)年7月改正で「つばめ」が復活したため、783系は「つばめ」「ハイパーにちりん」の運用にも入りました。
1995(平成7)年に振子式の883系が登場し、徐々に「つばめ」「にちりん」運用から退いたため、1996(平成8)年2月にクロ782形の半室が普通室に改装されて「かもめ」用のクロハ782形500番代となりました。
特急「ハウステンボス」が登場した2000(平成12)年3月改正には、サハ783形100番代の一部が先頭車・半室グリーン車化されて新区分100番代に編入。
さらに、2006(平成18)年3月には783系の予備車が足りなったため非貫通形の クロハ782-7 が貫通形に改造されて1区分1両の クロハ782-407 となりました。
783系の運用変遷に合わせて番代区分が増えていったクロハ782形ですが、こんどの改正でひとまず先に0番代が離脱します。
これが783系の終わりの始まりになるのでしょうか?
783系の動向に注目ですね!
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