顔を出してローカル運用に入っているF-1009編成の クハ721-1009
しばらくは北海道ネタが続くと思いますが、お付き合いいただきたいと思います。
昨年の秋以来、何度も渡道して非効率ながらもJR北海道の車両を撮ってきましたので、こちらにアップして出し切っていきます。
今回はちょっと珍しい721系車両をアップしたいと思います。
札幌運転所(札サウ)のF-1009編成の旭川・室蘭方に連結されている クハ721-1009 です。
快速「エアポート」用として客室が座席指定用の“uシート”仕様に改造されていますので、サハ721形の“uシート”車のように腰部のカラー帯が濃青色と赤色に変更されています。
クハ721-1009(札サウ) 2016年7月31日 江別駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
721系1000番代は落成当初からVVVFインバータの制御装置を採用した721系の7次車で、1994(平成6)年に増備されました。
快速「エアポート」に“uシート”車を組み込むため、6両編成の4号車に入る クハ721-1003・1005・1007・1009 の前位側半室が“uシート”仕様に改造されました。
落成当初、「エアポート」の最高速度は120km/hでしたが、2002(平成14)年3月から「エアポート」が130km/h運転に引き上げられるので、721系1000番代に対してブレーキ装置の強化や前照灯のHID化などの130km/h対応化改造が行われました。
2003(平成15)年には、721系1000番代の3両編成に新製の中間車(モハ720形・サハ721形)を組み込んで6両固定編成に変更する組み替えが行われました。
この大掛かりな編成組み替えによって、721系1000番代の3両編成×8本は、721系4100・4200番代(6両編成×4本)と721系5100・5200番代(6両編成×3本)、そして721系5000番代(3両編成×1本)に生まれ変わりました。
しかし、721系1000番代は3両編成1本(F-1009編成)だけが6連化されずに未改造のままで残り、2003(平成15)年9月に クハ721-1009 の客室がすべて“uシート”に改装されました。
721系5000番代(F-5001編成)と組んで「エアポート」用の6両編成の予備編成となり、uシート車(4号車)の クハ721-1009 は中間に封じ込まれました。
F-1009(+ F-5001)編成は快速「エアポート」や札幌地区の普通列車で活躍しましたが、2013(平成25)年ごろにF-1009編成だけが運用から離脱して札幌運転所に長期間留置されました。
そのあいだに733系3000番代が「エアポート」に投入されたのでF-1009編成の クハ721-1009 は“uシート”仕様車から普通車に復元されると思われましたが、2016(平成28)年1月に機器更新を施したうえで“uシート”編成のまま運用に復帰しました。
2016(平成28)年3月改正で「エアポート」が721・733系に統一され、札幌地区で増発があったためF-1009編成が復活したものと思われますが、すでにF-5001編成が単独で運用に就いていたのでF-1009編成は他の721系3両編成と同じように札幌地区のローカル運用に入りました。
札サウ721系 F-1009編成(右側が岩見沢・新千歳空港方)
札幌地区の721系は731・733・735系と共通で3両または6両編成で使用されるので、F-1009編成の各車両を追いかけるのは至難の業で、確率だけで見るとアルミ製試作車の735系よりも撮影が困難になります。
今回アップした クハ721-1009 は江別駅ホームで曇るのを待っているときにたまたま撮った写真ですが、日差しが弱かったのと架線の影が車体に掛からなかったのできれいな形式写真に仕上がりました。
運がよかった… と思える1枚です。
こんなこともあるんですね。
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