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“白ボウズ”と呼ばれている“とかち”色の先頭車化改造車(キハ183-104)

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北海道遠征の2日目(11/18)は引き続き函館周辺をウロウロするつもりで考えていましたが、初日(11/17)の時点で天気予報が好転してしまったので、その日のうちに札幌に移動することに。

札幌駅に到着してもすぐにホテルに向かわないで、しばらく駅に滞在して721・733系6両固定編成の運用調査をしました。ここでしっかり運用を把握しておけば翌日(2日目)に空振りしないで済みますからね…

 
遠征2日目の11/18(水)は、前日の準備で江別に行っても無駄でないことが確認できていたので、江別と岩見沢を何度も往復しながら撮影していました。

午前中に721系4100・4200番代の6両すべてを江別駅で撮影。

午後には721系5100・5200番代が江別に来ると予想していましたが、こちらはハズレ。代わりに、733系3000番代のトップナンバーが撮れました。

まずまずです。

 
岩見沢では「オホーツク」「サロベツ」で運用されているキハ183系を中心に撮影しましたが、前回の遠征のリベンジがだいたい果たせました。

今回はリベンジだけでは飽き足らず、平屋のグリーン車 キロ182-9 と “白ボウズ”と呼ばれている キハ183-104 まで撮れてしまいました。

キロ182-9 が「オホーツク」運用に入っていたのは事前に把握していましたが、キハ183-104 まで駆り出されているなんて思ってもみなかったので、大金星を勝ち取った気分で遠征2日目の撮影を終えました。

 
同じ道央でも札幌地方は晴れ間の多い天気。

江別の辺りがちょうど晴れと曇りの境目だったみたいです。

遠征2日目は曇りエリアを動き回ったので、これまでの北海道遠征で最も撮影枚数の多かった1日となりました。

こういう日ばかりだといいのですが…

 
 * * *

 
キハ183系は国鉄末期の1979(昭和54)年に老朽化が激しかったキハ80系の代替車両として登場しましたが、当時はまだ特急列車は長大編成が当たり前の時代でした。

1980(昭和55)年2月から試作車編成が隔日で函館〜釧路間の特急「おおぞら5・4号」に充当されましたが、このときは10両編成が組まれました。

量産車が投入されてからは「おおぞら」「北海」「オホーツク」「北斗」へと充当列車が拡大しましたが、これらはすべて9〜10両編成でした。

しかし、1985(昭和60)年3月のダイヤ改正で短編成化による特急列車の増発が実施され、このときに不足する先頭車を補うため電源装置付きのキハ184形4両が先頭車化改造されてキハ183形100番代となりました。

同ダイヤ改正で「北海」「オホーツク」は6〜7両編成となりました。短編成化といっても現在の「オホーツク」の4両編成に比べれば十分に長い編成です。

 
在来のキハ183形0・900番代は分割併合を考慮しないため非貫通形の高運転台でしたが、キハ184形を改造したキハ183形100番代は分割併合に対応する貫通形の先頭車で、先頭部の形態が大きく変わりました。

N183系のキハ183形500・1500番代が登場する前年度のことで、しかも当初は国鉄特急色をまとっていたので、一世代前のキハ82風にアレンジしたキハ183系が誕生したようなものでした。

 
しかも、落成当初の国鉄特急色は先頭部の赤色部分の処理が格好悪かったため数ヶ月で塗り直されるという始末。

すぐにキハ82形に類似したヒゲ状の慣れ親しんだ塗り分けに改められましたが、1986(昭和61)年にN183系が登場するとこんどはキハ183系の従来車まで新特急色に塗色変更することに。落成してから2〜3年で2回も塗色が変わる波乱のスタートを切ることを余儀なくされました。

 
その後、民営化以降のダイヤ改正で「北斗」にN183・NN183系(キハ183系500・550番代)が充当されたため、キハ183系100番代の4両は「おおぞら」「とかち」「オホーツク」用として“HET”塗装(キハ183-101〜103)と“とかち”色(キハ183-104)にそれぞれ塗り替えられました。

2008(平成20)年に札幌~釧路間を結ぶ寝台特急「まりも」が廃止となったため、同列車に使用されていた“HET”色の キハ183-101〜103 が運用を離脱し、2010(平成22)年までに3両とも廃車となりました。

 
1両だけとなった“とかち”色の キハ183-104 は、冬季の落雪による窓部破損事故を防ぐために客室の窓ガラスの外側にポリカーボネート板を取り付ける補強工事が施工されました。

この工事によって窓ガラスが額縁のようにせり出した構造になったため、窓まわりが厳つく不格好な車体になってしまいました。

 
キハ183形100番代は予備車のため運用に入ることが少ないので、“とかち”色となった キハ183-104 は撮影できないとあきらめていましたが、今回は運よく遠征中に「オホーツク」運用に入ってくれて、しかもちょうどいい感じで曇ってくれたので、下の写真のようにきれいに撮影することができました。

客窓の補強工事で不格好になり、正面貫通扉の特急シンボルマークが撤去されて残念な姿になってしまいましたが、こうやって記録できたので遠征に出た甲斐がありました。

 
キハ183-104

キハ183-104(札ナホ)  2015年11月18日 岩見沢駅

上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。

 

キハ183形100番代は、国鉄特急色時代と新特急色に塗色変更された直後に撮影したことがありますので、ネガが見つかったらもう1回スキャンしてアップしたいと思います。

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