DF200形50番代の最終ナンバー機(DF200-63)
先日の北海道遠征はカメラを構えると、というか、三脚をセットしていると雨が降るということが多かったのですが、今回はそういう状況のときに撮った形式写真をアップしたいと思います。
今のところ北海道限定の、“レッドベア(RED BEAR)”の愛称が付けられている電気式ディーゼル機関車のDF200形50番代、DF200-63(五)です。
DF200-63(五) 2015年7月2日 苫小牧駅
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DF200形は、出力不足のため恒常的に重連で運用されていた凸形センターキャブのDD51形(1,100PS × 2)を置き替えるために登場したJR貨物の本線用ディーゼル機関車です。
箱形の車体に 12V396TE14 というV形12気筒ディーゼル機関(1,700PS/1,800rpm)を2機、定格出力320kWの主電動機(かご形三相誘導機)を6台搭載する電気式ディーゼル機関車で、1957(昭和32)年に開発されたDF50形以来、実に35年ぶりの電気式ディーゼル機関車となりました。
1992(平成4)年に試作車の DF200-901 が落成しましたが、すぐに量産車は増備されず、しばらくは北海道内で各種試験に供されていました。
当時、たまたま道内の旅人民宿で川﨑重工業の担当者とご一緒したことがあって、いろいろなご苦労を聞いたことがあります。細かいことは覚えていませんが、試運転のスジに合わせて沿線に待機していたようで、そのときの中休みで美瑛に来ていたようでした。
開発者たちの努力の甲斐あって1994(平成6)年に量産車のDF200形0番代が製造されました。
この時点ではドイツのMTU社製の駆動用機関(エンジン)を搭載していましたが、外国製の主要部品を試用するさまは1950年代の国鉄時代のようでした。
歴史は繰り返されるようで、DF200形の場合はMTU社製のエンジンが搭載されたのは試作車 DF200-901 と1〜4次量産車の DF200-1〜9・11・12 までで、5次量産車以降の DF200-51〜63・101〜123 は DF200-10 で先行搭載されたコマツ製のエンジン(SDA12V170-1)に切り替えられました。
今回アップした DF200-63 は2004(平成16)年1月に製造された50番代のラストナンバー機ですが、翌年から増備された100番代は主変換装置(VVVFインバータ)のスイッチング素子がGTOサイリスタからIGBTに変更されました。
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