「トワイライトエクスプレス」の荷物車(カニ24 12)
“トレインマーク辞典”というサイトを開設している日本海ファクトリーさんが、「トワイライトエクスプレス」の廃止を機に“トワイライトエクスプレス Forever 〜寝台特急に夢を乗せて〜”を開設しました。
サイトを覗いてみると「トワイライトエクスプレス」への愛情が感じられる内容で、少しでも応援できないかと思い同列車に関連する車両をレタッチしてみました。
「トワイライトエクスプレス」用の24系客車の全区分は「ブルトレ新系列客車のすべて」のときに撮影済みでしたが、メインカメラを中判カメラからデジタル一眼レフカメラに切り替えたのを機に撮り直しをしたところ、1号車のスロネフ25形(ロイヤル・スイート合造車)以外は撮影済みであったみたいなので、順次アップしてみたいと思います。
681・683系のグリーン車“クロ”もアップしてみようと思っていたので、年内は“JR西日本まつり”の様相になるかも知れません。
このブログもバックナンバーが充実したおかげでJR東日本以外の車両をアップしてもアクセス数の落ち込みが限られてきたので、JR西日本所属の24系客車と681・683系“クロ”を続けてアップしたいと思います。
今回は、寝台特急「トワイライトエクスプレス」の荷物車で、編成内のサービス電源をまかなうために連結されている電源車でもあるカニ24形0番代、カニ24 12(近ミハ)です。
カニ24 12(近ミハ) 2014年11月14日 敦賀駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
カニ24形は24系25形と呼ばれていた2段式B寝台車が登場した1974(昭和49)年に登場した形式で、荷物室の積載重量が3tの0番代は1976(昭和51)年までに25両が製造されました。
1977(昭和52)年からは積載重量が5tに増大して貫通形となった100番代に仕様変更されましたが、100番代は16両で製造が終了となったので、マヤ24形(のちにカヤ24形に改造)の流れを引き継ぐ非貫通形のカニ24形0番代が多数派で留まりました。
形式上は荷物車を名乗っていますが、荷物室は前位側(寝台車と連結する方の端部)の1/4だけで、車体長の1/2以上を占める部分に機関室が配置され、同室に設置されたディーゼル機関から編成全車に三相60Hz/440Vの電力を供給するのが重要な役割となっています。
なので、実質は電源車です。
カニ24形0番代は東京〜九州間の寝台特急列車だけでなく、東北地区など各地に向かう列車にも連結されましたが、国鉄分割民営化の前後に「北斗星」用として9両が金帯のカニ24形500番代に改造されたため、ステンレス帯の0番代は16両のグループとなりました。
民営化ではほとんどがJR西日本とJR九州に引き継がれたので東京〜九州間の寝台特急列車と「日本海」、そして寝台急行「銀河」で見られることが多くなりましたが、JR西日本が「トワイライトエクスプレス」の運行に合わせて4両を同列車仕様の塗色に塗り替えたためブルー塗色のカニ24形0番代は12両まで減少しました。
その後は寝台列車の廃止とともにブルー塗色のカニ24形0番代はどんどん廃車となり、現在はもともと少数派だったJR東日本の2両だけとなりました。
カニ24 23 と カニ24 25 が青森車両センター(盛アオ)に配置されていますが、2014(平成26)年3月の「あけぼの」廃止により定期運用が消滅したため、いつ廃車されてもおかしくない状況です。
一方、「トワイライトエクスプレス」用として整備された カニ24 10・12〜14 は、現在も網干総合車両所宮原支所(近ミハ)に配置され、同列車に使用されています。
この4両は濃緑色をまとっているのが特徴ですが、機関車と連結する後位連結器が並形自動連結器から密着自動連結器に交換されています。
2001・2002(平成13・14)年にリニューアル工事が施工されて、ディーゼル機関が DMF31Z-G から6L16CX に換装されました。こに合わせて車体帯の黄色に白線の縁取りが加えられました。
寝台列車の騒音の原因はカニ24形でしたので、この騒音を少しでも和らげようと機関換装や防音対策が採られていましたが、これもあと数年で過去の話しになりそうです。
そうなる前に「トワイライトエクスプレス」や「北斗星」を体験してみては如何でしょうか?
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2014.12.24 17:35 | 【トワイライトエクスプレスの電源車】カニ24形(10,12~14) | トワイライトエクスプレスForever〜寝台特急に夢を乗せて〜