濃黄色一色に塗り替えられた非貫通形の クモハ114-1098
昨日(6/16)はパッチワークが痛々しい クモハ115-1544 をアップしましたが、今回も同じような状況の先頭車化改造車を貼ってみたいと思います。
岡山電車区(岡オカ)の クモハ114-1098 です。
クモハ115-1544 の場合は105系の福塩線オリジナル色の黄5号で補修したのではないかと思われますが、こちらは濃淡差のあるパッチワークではないので、それほど目障りではありません。
今回のクモハ114形1000番代の非貫通タイプは、岡オカの2両編成(G編成)に組み込まれた制御電動車(Mc)で、すでに8編成すべてが濃黄色一色に塗り替えられています。
カフェオレ色時代に撮影した クモハ114-1196 と、晴れているときに取り敢えず撮影した クモハ114-1118 をアップしていますので、またかと思われますが、今回は クモハ114-1098 にまつわる編成の推移を少しまとめてみました。
クモハ114-1098(岡オカ) 2013年5月11日 庭瀬駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
クモハ114-1098 は2001(平成13)年5月に後藤総合車両所で先頭車化改造された車両で、もともとは1978(昭和53)年10月に日本車輌製造で新製された モハ114-1098 でした。
このときは115系1000番代が岡山運転区(岡オカ)に集中投入された時期で、6両編成が14本も投入されました。
クモハ114-1098 の種車である モハ114-1098 を組み込んだ6両編成は下図のように組成されていました。
モハ114-1098 を組み込んだ6両編成(1978〜1983年)
国鉄末期の1982(昭和57)年以降は短編成化が進められたため、1983(昭和58)年12月に編成中間の モハ115-1037 に運転台が取り付けられて クモハ115-1503 に改造され、クモハ115-1503 + モハ114-1098 + クハ115-1068 の3両で単独編成が組まれ、D3編成と名乗るようになりました。
編成からはずされた クハ115-1109と、モハ115-1036 + モハ114-1097 の電動車ユニットは新前橋電車区(高シマ)に転属し、あいだに非冷房車の モハ115-1007 + モハ114-1026 + サハ115-1021 をはさみ、偶数方(上野方)に サハ115-8 を先頭車化した冷房車 クハ115-610 を連結して7両編成(T1026+T1097編成)が組まれ、おもに高崎線で使用されました。
現在、モハ115-1036 + モハ114-1097 の電動車ユニットは長野総合車両センター(長ナノ)に配置され、中央本線立川〜松本間の普通列車などで使用されています。
岡オカ D3編成(1983〜1984年)
岡オカD3編成の モハ114-1098 は、冬季の伯備線入線に備えて1984(昭和59)年8月に霜取り用パンタグラフを増設し、ダブルパンタグラフ車両となりました。
岡オカ D3編成(1984〜2001年)
2001(平成13)年に入ってから クハ115-1068 が岡オカA6編成(4両編成)の クハ115-220 と差し替えられました(現在もA6編成にて活躍中です)。
同年5月には前述のように モハ114-1098 に運転台が取り付けられ、これに合わせてN40相当の体質改善工事も実施されて塗色が通称カフェオレ色に塗り替えられました。
側窓が上段上昇・下段固定式のユニット窓に交換され、内装の化粧板が一新され、車体の腐食対策として雨樋の構造変更や外板の一部ステンレス化などが施工されましたが、客室の座席は転換クロスシートへの変更は実施されずセミクロスシート配置のままとなっています。
便所付きのクハ115形が外されたため、ペアを組む クモハ115-1503 の3位車端部に和式便所が増設され、便所の反対側の4位車端部に車いすスペースが設けられました。
一方、偶数方(下関方)に一時連結されていた クハ115-220 は、この改造により余剰となったため2002(平成14)年3月末に廃車となりました。
岡オカ G1編成(2001〜2010年)
クモハ114-1098 は種車の構体を活用した簡易改造車ですので、103系のような切妻非貫通形となっています。
曲面ガラスや下降式の小窓を配したオリジナルの115系先頭車に比べて運転士の視界が狭くなっていたため、運転士席の側面に固定式の小窓が追設されました。
そして、2010(平成22)年11月に現在の塗色、濃黄色に塗り替えられました。
これも同じように編成図にしてみるとこんな感じです。
岡オカ G1編成(2010年以降)
どうでしょうか?
Adobe Fireworks で簡単に編成図を書いてみましたが、あくまでも概略図です。
文章だけでツラツラ書くよりわかりやすいのではないでしょうか?
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