濃黄色のクモハ115形300番代(クモハ115-302)
岡山電車区(岡オカ)には115系300番代の3両編成が6本配置されていますが、国鉄時代、これらの車両はスカ色をまとい中央東線で運用されていました。
そのときの配置区は三鷹電車区(西ミツ)で、サハ115形2両を3両基本編成が挟むという変わった8両編成が組まれていました。
こんな感じです ↓
<Mc+M’+T’c> +T+T+ <Mc+M’+T’c>
1985(昭和60)年3月改正で短編成化が進められてMcM’T’cの3両編成となり、余ったサハ115形300番代は新前橋電車区(高シマ)と小山電車区(北ヤマ)に転属し、同区の115系7両編成の真ん中に連結されました。
その後、1986(昭和61)年3月に211系1000・3000番代が高シマに投入されて115系の一部が置き替えられたため、高シマの中間車(M+M’+T)が西ミツに転入し、“3+3”だった6両編成が6両貫通編成に組成変更され、これにより捻出された3両編成が1986(昭和61)年度に岡オカに転属しました。
このとき、高シマから出戻ったサハ115形のうちの1両が豊田車両センター(八トタ)M40編成の サハ115-309 で、唯一現存するサハ115形300番代の車両です。
一方、岡山に転属して115系初期車(非冷房車)を置き替えた車両が、岡オカ D22〜27編成の3両編成×6本です。
1986(昭和61)年は国鉄時代の最末期で、民営化を見据えた全国的な配転が可能だったので、電車では103・113・115・415・485系などで長距離配転や玉突き配転がおこなわれていました。
このような経緯を持つ岡オカの115系300番代(3両編成)ですが、今回の遠征ではJR西日本地域色の濃黄色に塗り替えられたクモハ115形300番代を撮影しましたので、D23編成の クモハ115-302 をアップします。
クモハ115-302(岡オカ) 2013年5月10日 庭瀬駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
クモハ115-302 は、1992(平成4)年3月に高速運転(110km/h)対応改造が施工されて クモハ115-5302 として網干電車区(本ホシ)に転属し、113系モハユニットとサハ111形を挟んだ113・115系混結編成(K18編成)に組み込まれ、京阪神地区の東海道・山陽本線で使用されました。
クモハ115-5302 だった期間は短く、1992(平成4)年度下期にはブレーキテコ比が変更されて クモハ115-5802 に改番されました。
その後、1994(平成6)年には岡オカに戻り、元の3両編成に組成変更されて岡山地区のローカル運用に就きましたが、しばらくは“高速運転対応 + ブレーキテコ比変更”を意味する番号(クモハ115-5802)はそのままでした。
2008(平成20)年に原番号の クモハ115-302 に復帰し、2012(平成24)年には写真のように濃黄色一色に塗り替えられています。
中央東線で最後の活躍をしているスカ色の115系とは生き別れた兄弟のような車両ですが、こちらは国鉄時代からは信じられないような塗色になってしまいました。
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