キハ40形500番代を種車とする第2期機関換装車の キハ40 5501
前回、JR東海のキハ40形6300番代について少しだけ解説してみました。
説明文だけでは限界があり、系譜図というかたちで整理した方が番代区分の成り立ちが分かると思いましたので、国鉄からJR東海に継承されたキハ40形14両を起点とした系譜図を作ってみました。
JR東海のキハ40系は番号の末尾2桁に整理番号が振られているので、1両1列の履歴表にした方がよかったのかも知れませんが、今回もイカロス出版の形式本で掲載したようなチャートにしてみました。
如何でしょうか?
JR東海キハ40形の系譜図 ※両数は2014年9月30日現在
上図をクリックすると大きな系譜図が表示されます。
2014(平成26)年12月に高山本線・太多線でキハ25形1000・1100番代が運用開始となり、さらに快速「みえ」用のキハ75形の一部が美濃太田車両区(海ミオ)に転属。そして、3月ダイヤ改正でキハ75形が運用開始、一方でキハ40系の運用が減少したため、海ミオの キハ40 6304 が1両廃車となりました。
JR東海のキハ40形は4月末の時点で1両減の13両となってしまいましたが、キハ47形5000・6000番代が5両すべて廃車となり廃区分に、キハ48形3800・5300・5500・6800番代が12両も廃車となったのと比べると、まだ本格的な引退はこれからのようです。
ダイヤ改正以降、JR東海管内の高山本線の見たままをチェックしてますが、奇数向きのキハ48形6800番代が不足してしているため、代わりに単独運用がなくなったキハ40形6300番代が連結されている例も見られます。
予備車的な存在であった キハ40 5501 も休みなしで非ワンマン運用に充当されているくらいなので、綱渡り状態が続いているようです。
国鉄形車両ファンとしてはキハ40系に頑張って欲しい気持ちは持っていますが、キハ25形1次車とキハ75形の転用改造車が出揃うまではこの状態が続きそうなので、大きなトラブルなく走ってくれと願うばかりです。
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今回は1区分1両の貴重な車両をアップしたいと思います。
寒地向け(耐寒耐雪形)のキハ40形500番代にカミンズ社製のエンジン(C-DMF14HZB)を搭載して出力アップした非ワンマン車のキハ40形5500番代、キハ40 5501(海ミオ)です。
キハ40 5501(海ミオ) 2015年4月7日 美濃太田駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
JR東海に継承された2両のキハ40形500番代は、1990・1991(平成2・3)年にサブエンジンタイプで冷房改造されました。しかし、海イセのキハ40形5000番代(のちの3000・3300番代)のように機関換装が行われなかったため、国鉄時代の番号を引き続き名乗っていました。
その後、キハ75形と同じ C-DMF14HZB で機関換装の工事が行われたときに、新しいキハ40系の付番ルールに合わせて末尾2桁に整理番号が付けられたため、キハ40 576 は キハ40 5501(1997年施工)に、キハ40 577 は キハ40 5502(1999年施工)にそれぞれ改番されました。
キハ40形5500番代が2両揃っていた時期は8ヶ月間だけで、1999(平成11)年12月改正のワンマン運転開始(美濃太田〜高山間)に合わせて キハ40 5502 にワンマン運転設備が搭載されたため キハ40 5802 に改番されました。
これ以降、キハ40形5500番代、キハ40形5800番代は1区分1両となり、形式写真撮りにとってアタマの痛い存在となりました。
キハ40形5500番代と5800番代はワンワン設備の有無により区分されているため、ほぼ同じ外観をしていますが、キハ40 5501 は非ワンマンのため前後の客用ドアに開閉ボタンがなく、前位先頭部(1位側)のジャンパ栓受の取り付けスペースにKE93ジャンパ連結器がありません。
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