「オホーツク」の半室グリーン車 キロハ182形(キロハ182-2)
1月15日のJR北海道の定例記者会見で、キハ183系および785系電車の置き替えについて発表があったようです。
時事通信によると、
「安全性向上に向け、今後5年間に行う老朽化車両の更新を加速する考えを明らかにした。183系と呼ばれるディーゼル特急車両では、全90両のうち1982年ごろに製造された経年30年以上の約30両を優先的に更新。電車の特急車両でも、1990年ごろに作られた785系の37両を5年以内にすべて更新する考えだ。」
とのこと。
記事中に“1982年ごろに製造された経年30年以上の約30両を優先的に更新”とありますが、これはスラントノーズ車の0番代(量産車)が製造された時期にあたりますので、現存車でいうと特急「オホーツク」などで使用されている苗穂運転所(札ナホ)配置車が主な対象車となります。この他に、波動輸送用として函館運輸所(函ハコ)に配置されている車両も含まれます。
具体的に番号を挙げてみると以下のとおりで、合計すると39両にも及びます。
キハ183-3・4(2両)
キハ183-104(1両)
キハ183-208〜215・218〜220(11両)
キハ182-3・11・16・21〜23・29〜31・39〜48(19両)
キロ182-9(1両)
キロハ182-2・3・4・6・10(5両)
なお、キハ183-3・4 と キハ182-46〜48 の5両は「旭山動物園号」の専用車両です。
記事中の“約30両”に「旭山動物園号」の5両が含まれるかどうか分かりませんが、もともとキハ261系を増備する方針が打ち出されていましたので、キハ183系の初期形車両の淘汰がやや前倒しになったことに過ぎないと思われます。
ただタビリスは、記事の見出しに「特急減便も検討。「オホーツク」間引き、「サロベツ」廃止の可能性」と入れていますが、これは憶測のレベルに思えてなりません。
定例記者会見では具体的にどのように発表されたのか分かりませんが、朝日新聞と毎日新聞も確認してみましたが、車両の新造計画には言及されていませんし、特急列車の減便・廃止についても書かれていません。
タビリスの記事は記者会見の日付は違うし、「ニセコエクスプレス」などリゾート車両が改造車であると間違ったことを書いているので、要注意です。
いずれにしても、キハ183系の初期形車両(0番代)は早めに淘汰されそうなので、急いで撮影しておいた方がいいみたいです。
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今回はキハ183系0番代の中で一番最後に登場した形式をアップしたいと思います。
利用率の低かった「オホーツク」のグリーン車の輸送力を適正化するためにグリーン車を半室に改造したグリーン普通合造車、キロハ182-2(札ナホ)です。
キロハ182-2(札ナホ) 2014年5月14日 岩見沢駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
キロハ182形は、1996(平成8)年にキロ182形0番代の車販準備室を普通客室に転用した車両です。
旧車販準備室部分に普通車用の回転リクライニングシートを4列(16名)設置し、グリーン室の出入台寄りに喫煙室(フリースペース)が設けられました。
喫煙室部分の側窓が縦長のものに変更されているのが外観上の特徴でしたが、破損防止のため側窓にポリカーボネート板が追設されてしまったので、やや印象が薄くなってしまいました。
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